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12月28日 山陰線余部鉄橋で列車転落事故がおきた

 1986年の今日は、山陰線余部鉄橋(鳥取県)で列車転落事故がおきた日です。

 この日、午後1時25分、余部鉄橋を時速約50キロメートルで走行中だったディーゼル機関車が牽引する回送列車のうち、すべての客車が日本海からの強風にあおられて、橋の真下に転落しました。

 転落した客車は、真下の蟹の加工工場を直撃しました。このため、工場の従業員5名がなくなり、列車とともに転落した車掌1名もなくなりました。
 車内販売員1名と工場の従業員5名が重軽傷を負いました。
 機関車は客車より非常に重いため橋梁上に残りました。

 列車を運転していた機関士は、鉄橋通過中に、非常ブレーキが動作したのを感じて後方を確認したときには、すでに客車が転落したあとだったと証言しています。

 強風時の列車運行を規制するために、沿線には風速計が設置されていました。しかし、この設置が不十分でした。
 また地形的に強風を予測しきれなかったことも原因のひとつと見られています。

 また単線の区間では、列車が長時間運行停止になると、ダイヤの正常な回復までに相当の時間かかるといわれています。
 そのため、警報を軽視して無理して運行していたのではないかと推測されています。

 事故後、国鉄は運行規制の基準を見直し、風速毎秒20m以上の風が吹くと自動で列車の運行を停止するように改善しました。
 国鉄のすることはいつも遅きに失していますね。

 なお、余部鉄橋は老朽化していることもあり、また、この事故で厳しくなった運行基準のために列車の運休や遅れが続出していることから、2010年完成をめざして、架け替え工事がすすめられています。

 さて、余部鉄橋は、明治の終わりの1909年12月に着工、1912年の3月1日に開通しました。
 この橋ができて、山陰本線がつながったという歴史があります。
 長さ約310メートルですが、橋脚の高さ約42メートルは日本一です。構造的には、11基の橋脚、23連の鉄桁を持つトレッスル橋です。
 
 トレッスル橋とは、橋脚が末広がりに組まれた橋で、各地にあります。
 鉄道の橋に多く、地上から高いところに架けられています。
 車窓から見る眺めはすばらしいですが、高所を通過しているので、高所恐怖症の人は怖く感じるのではないでしょうか。
 一方、地上から見上げた姿はほんとに美しいです。
 このホームページにすばらしい写真が紹介されています。橋の散歩径

  余部鉄橋の独特な橋の構造と鮮やかな朱色が周囲の緑や青い空と織りなす風景は、昔からカメラマンや鉄道ファンに愛されてきました。
 また、山陰地方を訪れる観光客にも人気があります。

 できることなら、この鉄橋を文化財として残したいものですが、維持費と安全性を考えた場合、断念しなくてはならないのでしょうか。

 余部鉄橋の下を国道が通っています。
 そばに事故の慰霊碑も建てられています。
 事故の犠牲者を追悼慰霊する法要が28日、慰霊碑前でしめやかに営まれました。遺族や関係者が手を合わせて犠牲者の冥福を祈ったと報道されていました。

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