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10月11日 「リンゴの唄」の日

 「リンゴの唄」は、戦後初めて制作された松竹映画「そよかぜ」の中で、主演の並木路子が歌った歌です。
 その映画「そよかぜ」は、1945年10月11日(10日という説もあります)に、封切られましたので、今日は「リンゴの唄」の日に制定されています。

 松竹歌劇団出身の並木路子が明るく歌い、戦後を象徴する大ヒットとなりました。
 作詞はサトウハチロー、作曲は万城目正でした。
 
(1)赤いリンゴに 唇よせて
   だまってみている 青い空
   リンゴは なんにもいわないけれど
   リンゴの気持はよくわかる
   リンゴ可愛や 可愛やリンゴ

(2)あの娘よい子だ 気立てのよい娘
   リンゴに良く似た 可愛い娘
   どなたがいったか うれしいうわさ
   かるいクシャミも とんで出る
   リンゴ可愛や 可愛やリンゴ

(3)朝のあいさつ 夕べの別れ
   いとしいリンゴに ささやけば
   言葉は出さずに 小くびをまげて
   あすも又ねと 夢見顔
   リンゴ可愛や 可愛やリンゴ

(4)歌いましょうか リンゴの歌を
   二人で歌えば なおたのし
   みんなで歌えば なおなおうれし
   リンゴの気持を 伝えよか
   リンゴ可愛や 可愛やリンゴ

 ほんとに、いい歌詞だと思います。
 かわいい少女の思いを、赤いリンゴに託して、明るく歌う並木路子の姿と、戦時中の重くるしさからの解放感とがうまくマッチしたのでしょう、空前の大ヒットとなりました。

 ただ、明るく歌った並木にも戦時中のつらい思い出がありました。
 並木は母と戦火の中を逃げまどい、火の手があまりにも早くて強かったために、多くの人と同じように隅田川に飛び込みました。隅田川にしか逃げるところはありませんでした。
 飛び込んだものの、水の流れが早くて深くて大きな川です。溺れそうになりましたが、まわりの人々も溺れまいと必死です。だれもが自分の身を守るのが精一杯の状況でした。
 その時、1人の男性が出してくれた手に必死にしがみついて並木路子は助かりました。しかし母は飛び込んだ人たちと同じように流されてしまったそうです。

 映画「そよかぜ」制作のとき、このようなつらい思い出を持つ並木路子に、明るく歌わせるのはどうかとまわりが心配していたそうです。
 この「リンゴの唄」は、歌っている並木路子だけでなく、聞いている人々も、さらに口ずさんでいる人々も、みんなそれぞれにつらい体験を持ちあわせていました。

 なお、「森の水車」「可愛いいスイートピー」「ボクは特急の機関手で」などの明るくほがらかな歌は、並木路子が歌っていたといいます。
 並木路子が歌っていようとは、ぜんぜん知りませんでした。
  
 並木路子は、1995年の阪神・淡路大震災の慰問で神戸を訪れたときに、仮設のステージで「リンゴの唄」を歌って、神戸の人々を励ましました。

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